「毎日の生活を豊かに生きる力になる」——保護者の言葉が伝えること
「独自のものを作り出す力や試行錯誤する力、アートスクールを通してついた力は、将来どんな仕事についても役立つことでしょう」——うさぎクラスから通い続けて小学4年生になった女の子の保護者が書いたこの言葉は、ASAKAアートスクールの教育が目指すものを、取材よりも率直に伝えている。技術の習得を最終目標に置かず、試行錯誤の過程そのものを大切にする——1993年の開校以来、埼玉県朝霞市で積み重ねてきた指導の軸は、30年以上変わっていない。
保護者からは「学校でも家でもない大切な場所」という表現が繰り返し登場する。学年や学校を超えて出会う仲間関係、大人の視点とは少し違う講師の在り方が、日常を支える別の軸になっているという声が目立つ。
幼児期から音楽と造形を「同時に」体験する設計
幼児クラブの授業は音楽家と造形作家によるセッション形式で組まれており、「作る・描く・奏でる・動く」がひとつの時間の中に並ぶ。1才から就学前まで月齢・年齢に応じてうさぎ(8,000円)・ひつじ(8,500円)・きりん(8,700円)の3クラスに分かれ、希望に応じて造形クラスや音感クラスとのペア受講も可能だ。幼稚園やリトミック教室とは「一味違う」内容として打ち出された音感クラスは、ソルフェージュやリズム表現を中心に、将来ピアノや弦楽器を習いたい子どもの導入にも使われている。
親子で参加するおはようアートクラスでは月1回の日曜に造形クラスと音楽クラスが開かれており、親も一緒に楽しめる内容で組まれている。「子どもがリラックスしてその空間を楽しく過ごせるように」という言葉が授業設計の根底にある。
講師の受賞歴と著作——指導の背景にある研究と実績
まきのひろみ氏は東京芸術大学音楽学部楽理科卒業で、乳幼児の音楽知覚・行動の発達研究と音楽教材制作に長年従事してきた。子どものための楽典・ソルフェージュ・音楽パズルなど著作の出版は多数に上り、秋草学園短期大学地域保育学科の非常勤講師も務める。和田恵氏は東京藝術大学音楽学部作曲科卒業で、子どもの創造性・個性を育てるオリジナルテキストの開発を行いながら作曲活動を続けている。
梅澤君枝氏は東京音楽大学ピアノ科卒業後、親子で弾ける連弾シリーズ「どうよう〜こどものうた〜」を出版し「童謡を歌おう!」イベントを主催している。正直なところ、これだけ具体的な研究や出版実績を持つ講師が一つの教室に揃っているのは珍しいと感じた。
美大・音大受験から油絵・漫画まで——間口の広さが継続通学を支える
美大受験昼間部(年額658,000円)・夜間部(年額416,000円)・基礎科から、音大受験のソルフェージュ・副科ピアノ・作曲・楽理まで、受験対策の幅も広い。油絵・水彩教室(月額11,500円、中学生以上)は初心者から経験者まで受け入れ、画材は油彩・水彩・パステル・コンテなど好みで選べる。漫画・イラストクラスは隔週土曜2時間で、商業誌的な文法より自己表現としての漫画を学ぶ内容だ。
東武東上線・朝霞駅東口から徒歩3分、池袋から準急で約20分という立地で、受付は火〜金曜10:00〜19:00まで対応している。1年半ごとの音楽会では幼い子どもから講師まで一堂に集まり、アニメソングからクラシックまで個性を尊重した曲目で開催される。


